書体に権利はあるのか?

2016年05月31日 よく分かる解説 スタッフブログ 判例(審判例)情報 最新情報

みなさま、こんにちは。
横浜 の特許事務所 IPWIN の弁理士、保屋野でございます。

旅行から帰ってきた両親から、面白いプレゼントをいただきました。

それは・・・名刺!

ただの名刺ではありません。
坂本竜馬の字で書かれた名刺です。
竜馬の手紙から、1字ずつ抜き取って、
組み合わせたのですね。
竜馬さんはこんな字を書くんだ~と、
感慨深いです。

竜馬名刺

ところで、書体(フォント)は著作権で守られるのか?
という問題があります。

原則として、ロゴタイプやフォント(タイプフェイス)が著作物として認められることは、あまりありません

あくまで情報伝達のためのものであり、
従来の書体に比べてよっぽど特徴がある、美術性や独創性のあるものでないと、
著作物として認められないのですね。

そうでもしないと、その書体で書かれた文章をコピーする際、
いちいち著作者に許諾を求めたり、氏名を表示したりしないといけないので、
文化の発展をかえって阻害してしまう、ということなのです。

一方、書家が書いた「書」は、美術鑑賞の対象になっており、
通常は美的創作性が高いものなので、著作物として認められる可能性がより高いです。

ただし、フォントを記録したプログラムデータは、「プログラムの著作物」にあたるとされているので、
プログラムデータをコピーすることは著作権侵害になり得ます。
また、書体が広く知られているような場合は、書体の販売行為は「不正競争行為」として認められないこともあります。
それから、他者が創作した書体を購入してダウンロードして用いる場合に、
さまざまな規約があるかもしれません。
規約に違反すると、それなりのペナルティも考えられます。

どの書体を選ぶかで、メッセージの伝わり方も異なります。
情報発信の際に書体ひとつにこだわることも、その人のブランディングだったり、
情報伝達効果を高める工夫にもなりますね。

その際に、ちょっと法律のことを意識されるといいかもしれません!・・・ぜよ


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