あなたの商標は盗まれているかも?

2016年05月18日 よく分かる解説 スタッフブログ 最新情報

みなさま、こんにちは。
横浜 の特許事務所 IPWIN の弁理士、保屋野でございます。

ついに、特許庁から声明文が出されました。
商標の業界では有名な「上田問題」、すなわち「商標の先取り出願問題」に関してです。
http://www.jpo.go.jp/tetuzuki/t_shouhyou/shutsugan/tanin_shutsugan.htm

昨年公開された商標出願の件数ランキングで、
資生堂(656件)、サンリオ(483件)、富士通(401件)といった、
並み居る大企業を押さえてトップ1, 2位を独占したのが、
ベストライセンス株式会社(8,130件)と、その代表である上田育弘氏(6,656件)です。
桁違いですね。

上田育弘&ベストライセンス

H28.5.17現在公開中の上田育弘&ベストライセンス名義商標件数

なぜこんな名も知れぬ企業が?と思いますよね。
実はこの方、他者が出願しそうな商標を、片っ端から先取りして商標出願する
ものすごい迷惑な人なのですm(._.)m
ネット上でも有名なので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。

商標は先に出願したもの勝ち、という原則があります。
したがって、取りたいと思っていた商標が先に出願されていたら、
相手と交渉して、商標を譲ってもらうことも考えられるわけです。
逆に言えば、先取りして商標を買い取らせることで、ビジネスを企てる輩が出てくるリスクもあるわけなのですね。

例として挙げますと、
「アナと雪の女王」「アナ雪」「花アン」「下町ロケット」「世界ふしぎ発見」「スマブラ」といった、映画や番組、書籍やゲームのタイトル、
「地方創生」「イクメン」「DRONE」「民泊」「IoT」「FINTECH」といった、世間でよく使われている言葉、
「LINE@」「GUNOSY」「微博」、燃料電池自動車の「MIRAI」といった、既存の商品・サービス名、
「A・PHONE」から「Z・PHONE」まで全部、
「EMAIL」「GMAIL」以外の、「AMAIL」から「ZMAIL」まで、
小保方さんのセリフに由来する「STAP細胞はあります。200回以上成功しました。」
(これはさすがにネタかな?)
そしてなんと、特許・商標等の検索システムの「J-Platpat」まで!
なめられたものですねぇ。。

出願は手数料がかかるのですが、
この人は基本的には手数料を払いません
結局、手数料の未払いで出願が却下される登録されないのですが、却下のタイミングで、「分割出願」という新たな出願をしかけます
分割出願」をすると、元の出願から枝分かれさせることで、出願の日付を確保しながら、新たな出願をすることができるのですね。
こんな風にして、無限増殖していきます…
この間審査が続くので、後から出願した方はなかなか登録にならない、というわけです。

現在のところ、この行為をやめさせる法律がないので、非常に困っているわけなのです。
私自身、商標調査をしていて上田氏の商標に引っかかることが何度もあります。
その都度クライアント様に説明して、変更できる場合は、変更していただいています。
無駄な審査で行政コストもかかりますし、損害賠償を請求できるのではと考えてしまいますorz

2年ほどこの事態が続き、今回の特許庁の声明が出ました。
上田問題に出くわしても、あきらめないでください、ということです。
はてさて、これで良い方に向かうのでしょうか。

うちの商標は大丈夫かな?
ご心配な方は、ご相談くださいね。

 


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