審査請求料について

2011年08月10日 代表コラム

本年8月1日より出願審査請求料が引き下げられた。ちなみに昭和63年1月1日から平成16年3月31日までの出願は、8万4300円+請求項の数×2000円、平成16年4月1日以降の出願は、16万8600円+請求項の数×4000円である。本年8月1日以降に審査請求する場合(出願日は関係ない)は、11万8000円+請求項の数×4000円である。この審査請求料の引き下げ自体は好ましいことであるが、本年の引き下げは、平成16年4月1日以降の出願と比較すると約25%減となるが、それ以前と比較すると、30%増ということになる。そもそも平成16年の引き上げが大き過ぎたのである。このように大幅な引き上げは、明らかに審査の対象を減らしたいという政策的なものであった。

では一体、審査請求料はどのぐらいが妥当なのであろうか?特許庁は独立採算で運用しているので、審査にかかる費用を積み上げればよいのであろうか?審査にかかる費用は、サーチ料と審査料に別れ、それぞれの単価を出せばよい。しかしながら、このような方式は一般企業では受け入れられるであろうか?やはり他国との比較が必要と思われる。

米国は、サーチ料500ドル、審査料200ドルである。1ドル79円とすれば両者の合計で5万5300円である。EPは、サーチ料が1105ユーロ、審査料が1480ユーロで、1ユーロ113円とすれば29万2105円である。米国とEPと比較すると差が大きいが、EPは35カ国分とすればそれほど高くはない。また、特許を取得するのにどの国が魅力あるかはGDPが参考になるであろう。日本のGDPに比べ、米国は3倍、EPは4倍である。なお、最近GDPで日本が追い抜かれた中国は、2000元で、1元14円とすれば、2万8000円である。

このように考えると、今回の引き下げでも日本の審査請求料は高すぎる。請求項加算なくして3万円程度が妥当であるが、日本の審査が優れていると考えるならば10万円程であれば、高いけれどもしかたがないかと感じられるのではないか。さらなる引き下げをお願いしたい。


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